共有レンタルサーバーの選び方ガイド

「レンタルサーバー」として一番身近な「共有レンタルサーバー」。一言に共有レンタルサーバーと言っても様々なサービス・プランがあり、選び方次第でコスパも大きく変わってきます。

レンタルサーバーの用途は実は限定的

数あるサーバータイプの中でも共有レンタルサーバーは「用途がかなり限定されたサーバー」であるということをまず知っておきましょう。

共有レンタルサーバーでできることは、

  1. WordPressなどのPHPサイトのWebサイトホスティング
  2. メールサーバー(独自ドメインメールの送受信)
  3. Webストレージ

の3つくらいしかありません。

数年前までは、Webサイトホスティングについては「レンタルサーバーは実質的にWordPress用サーバー」といっても過言ではないほど、WordPressと密接になっていましたが、最近は各サービス独自のホームページ作成システムを導入するなど、ここについてはある程度選択肢が出てきています。

メールサーバーについては、高度なスパムフィルター、高速なサーバーレスポンスなど、ビジネスユースレベルのGmailやOutlookなどを使ってしまうと、おもちゃ程度の機能しかないメールサーバーです。数人規模の使い方なら良いですが、10人を超える場合は、きちんとしたメールサービスを使う方が良いでしょう。

Webストレージについては、実はあまりメジャーではない使い方ですが、実はレンタルサーバーの便利な使い方です。というのも、VPSやクラウドと比較して共有レンタルサーバーはストレージを多めに付与される傾向にあるため、1GBあたりの単価が安くなります。

クラウドストレージほどの安さではないですが、NextcloudなどのOSSクラウドストレージを導入すれば、簡単に自社クラウドストレージを構築することも可能です。

レンタルサーバーの料金は「長いほど安い」

これは一部のVPSなどに言えることですが、レンタルサーバーは基本的に「契約期間を長くするほど実質月額料金が安くなる」仕組みになっているサービスがほとんど。

企業のWebサイトなどをホストする際は、数ヶ月でアクセスが倍増するようなことはあまりなく同じプランを継続して使うケースも多いため、長期利用契約をして月額コストを下げるという手法はメジャーです。

共有レンタルサーバーの「最安料金」は、ほぼ長期利用契約時のものなので、あらかじめ覚えておくと良いでしょう。

プランごとの性能の差がわかりづらいから「お試しは必須」

共有レンタルサーバーを使っていて一番困るのが「プランごとの性能の差がわかりづらい」という点。

VPSやクラウドであれば「vCPUコア数・メモリ容量」というスペックでプランごとの差がわかりますが、共有レンタルサーバーの場合は「ライト」「スタンダード」「ハイスピード」など抽象的なプラン名でスペックの差は明示されていないため、どのプランが良いか、またサービスを跨いだときにどれくらいの差があるかがわかりづらくなっています。

そのため、レンタルサーバーにはお試し期間が設定されていることがほとんどのため、契約前に「月額料金を出せる上限プラン」でお試しして、どれくらいのスペックかを確認するのがベストです。

もし、「確実にサーバーの処理速度を上げたい」「サーバースペックがわかっていないのは嫌だ」という場合は、VPSと同様にサーバースペックを保証するプランを用意しているレンタルサーバーを選びましょう。

共有レンタルサーバーの選び方ガイドのガイド記事