【2024年版】セルフPaaS「Dokku」をHerokuより安く運用できるVPSサービスを徹底比較!
Herokuに似たPaaSシステムを自前で用意できる「Dokku」を簡単構築できるVPSサービスを比較!最適なVPSの選び方と、Herokuより安く運用できるベストなVPSプランを紹介します。
更新日: 2024.6.14公開日: 2023.11.29
目次
Dokkuを「Herokuより安く」運用できるVPS プラン一覧
本ガイドは、以下のサービスを比較・検証し、おすすめを作成しています。各プランの価格は、現在のキャンペーンやクーポンを適用する前の価格です。
「Dokku(ドック)」とは?
Dokkuは、VPSなどでセルフホストするPaaSシステムです。オープンソースなため、誰でも自由に無料で使うことができます。
Dokkuが人気の理由は、人気PaaSの「Heroku」のようなクラウドプラットフォームを自前の環境で構築でき、アプリケーションのデプロイやスケーリングが手軽に行える点です。特に、Herokuは2022年に無料プランが終了してしまったため、Herokuからの移転先としてDokkuが選ばれています。
DokkuとHerokuの違い
Herokuからの移転を検討している方に向けて、HerokuとDokkuの違いを見てみましょう。
機能 | Dokku | Heroku |
---|---|---|
料金 | オープンソースで無料 | 有料プラン |
サーバー | VPS、クラウドなど自分で選びインストール | Herokuが用意 |
管理・インターフェイス | CLI/プラグインでウェブダッシュボード | ウェブダッシュボードおよびCLIが利用可能 |
デプロイ方法 | Git pushやDockerイメージを使用 | Git pushやHeroku CLIを使用 |
拡張性 | プラグインシステムにより柔軟な機能拡張可能 | Heroku Add-onsを利用して機能を拡張 |
環境設定 | .envファイルやDokkuコマンドを使用 | Heroku Config Varsを使用 |
スケーリング | アプリケーションごとに手動で設定 | コマンドまたは管理画面で容易にスケーリング可能 |
データベースサポート | プラグインやDockerコンテナで対応可能 | 多くのデータベースが直接統合 |
カスタムドメイン | Dokku domainsコマンドを使用 | コマンドや管理画面で設定可能 |
セキュリティ | 自前で用意 | プラットフォーム全体でセキュリティが確保されている |
大きな違いは、「実行環境」と「インターフェイス」でしょう。
PaaSとしての実行環境は、HerokuはHerokuが用意する環境で使うしかできませんが、Dokkuは自分でインストールして構築するため、VPSやクラウドなど自由に選ぶことができます。そのため、Herokuよりもコストを削減したり、よりハイスペックなサーバーを使うことができたりと、自由度が高いのがメリットです。
実際にPaaSを運用する上で重要なのが「インターフェイス」。Herokuも基本的にはコマンドライン(Heroku CLI)で使うことが多いですが、中にはWebページの管理画面から設定を行いたいという方もいるでしょう。Dokkuには有志によるGUIプラグインもありますが、やはりHerokuほどの完成度はありません。
Dokkuをセルフホストする際の推奨スペック
Dokkuは最低スペックは「1GBメモリ」と非常に低くなっており、場合によっては1GBメモリ以下でも使うことができます。
上記のページによると最低・推奨スペックは下記の通りになります。
項目 | 最低スペック | 推奨スペック |
---|---|---|
vCPUコア | - | - |
メモリ | 1GB未満も可能 | 1GB以上 |
ストレージ | - | - |
OSバージョン | Ubuntu 20.04/22.04, Debian 10+ x64 | Ubuntu 20.04/22.04, Debian 10+ x64 |
実行環境としては1GB未満のホストでも使えますが、実際にビルド・デプロイをすることを考えると、2GBメモリ以上のマシンの方がストレスなく使うことができるため、本記事では競合比較となるHerokuのStandardプランと同じ「2GBメモリ」のVPSプランを比較対象とします。
Dokkuを簡単セルフホストできるVPSを選ぶ際のポイント
- Dokkuテンプレートの有無
管理画面から一発でDokkuサーバーを立ち上げできるか?
- 長期利用を含めた料金
長期契約も含めてプランがHerokuのStandardプラン(25ドル)より安いか
- プランアップグレードが可能か
規模に合わせてアップグレードが必要になるケースがあります
DokkuはBashで簡単にインストールが可能とはいえ、予期せぬエラー対処などに対処するのは手間がかかります。そのため、DokkuテンプレートがあるVPSを使うのがベストです。
料金については、サイトをホストする機能とビルドする機能の二つが一つになっており、ホストサーバーとしては長期利用するケースが想定されるため、長期利用を含めた料金で比較をしましょう。また、今回は中小規模のサイト運用を想定して、料金はHerokuのStandardプラン(1X = 25ドル/ 2X = 50ドル)と比較をします。
最後に重要なのがプランアップグレードができるかどうか。VPSでDokkuを運用する場合は「Webホスト」と「ビルド・デプロイ」の両方に負荷がかかるため、サイトの規模が大きくなればVPSのスペックアップが必要になります。
プランアップグレードができないVPSだと、再度構築する手間がかかるため、プランアップグレードができるVPSを選びましょう。
ベスト「Dokku」VPSはこれ!
バランス・コスパで選ぶならこのVPS
バランスとコスパがベストXServer VPS 2GBプラン
なぜこのプランがベスト?
Dokkuを運用するVPSで「バランスとコスパがベスト」なのは、XServer VPSの2GBプラン。
XServer VPSは最新のAMDサーバーに収容しているため「競合比4.9倍の性能(XServer調べ)」なため、競合VPSサービスの2つくらい上のプランと同等の処理性能があり、ビルド時に比較的重い処理があっても高速処理が可能です。ホストとビルド処理を一つのサーバーで行うDokkuではここは重要なポイントです。
HerokuのStandardプランと比較すると、「Standard 1X(25ドル)」の1/3程度、「Standard 2X(50ドル)」の1/6程度とコスパはよく、ストレスなくDokkuを運用することが可能です。
また、プランアップグレードにも対応しているので、サイトの成長に合わせてアップグレードも可能です。
メリット・デメリット
- メリット
- 最新のAMDサーバーで競合比4.9倍の性能
- 処理性能で考えたらコスパはNo.1
- デメリット
- 長期利用割引が大きくない
とりあえず最安値でスタートするならこのVPS
単月料金が最安値KAGOYAクラウド VPS 2コア/2GB/25GBプラン
キャンペーン
Amazonギフト 1,000円分キャッシュバックキャンペーン(有効期限:2024.12.31まで)
- Dokkuテンプレートの有無
- ○
- 長期利用を含めた料金
- ¥660
- プランアップグレード
- ○
なぜこのプランがベスト?
Dokkuを始める際に「無料とは言わないけど、とにかく安くしたい」という方はKAGOYAクラウド VPSの「2コア/2GB/25GBプラン」が良いでしょう。スペックは2コア・2GBメモリと、コア数が競合VPSの2GBプランより1コア減ってしまいますが、その分価格は単月契約で最安値。日次課金にも対応しているため、Dokkuに満足しなかったとしても最低限のコストで解約ができます。
HerokuのStandardプランと比較すると、「Standard 1X(25ドル)」の約1/5、「Standard 2X(50ドル)」の約1/10と非常にコスパが高くなります。
競合VPSと比較して弱点は長期利用割引制度がないことですが、この価格を考えたら十分安いのでデメリットにはならないでしょう。
メリット・デメリット
- メリット
- 単月契約で600円台と破格
- クラウドに近い機能があり、アップグレード、ダウングレードも自在
- デメリット
- 長期利用割引がない
- ストレージが少ない
長期利用するならこのVPS
長期利用で最安値ConoHa VPS 2GBプラン
なぜこのプランがベスト?
Dokkuを長期的に使う方は、長期利用割引やキャンペーンで圧倒的最安値になるConoHa VPSの2GBプランが良いでしょう。スペックも3コア・2GBメモリと十分なのに、キャンペーン時に長期利用契約をすれば最安値になり、レンタルサーバー並みの価格になります。
HerokuのStandardプランと比較すると、「Standard 1X(25ドル)」の1/5、「Standard 2X(50ドル)」の1/10と非常にコスパが高くなります。
ConoHa VPSは長期利用契約をしていても、差額を支払うことでプランアップグレードが可能なため、安心して長期利用できます。
メリット・デメリット
- メリット
- キャンペーン時に長期利用契約で500円未満と驚異的な低価格
- ストレージが100GBと多い
- GB単価も最安値
- デメリット
- 単月契約が高い
このガイドで紹介したVPS
「時間料金」「豊富なテンプレート簡単立ち上げ」など、他社サービスに先行してVPSをより使いやすくしたVPSサービス「Conoha VPS」。登録アカウント数が55万人を突破し、名実共に国内VPSベンダーの中でも人気上位VPSとなっています。
国内大手サーバーベンダーのカゴヤが手がけるVPSサーバー「KAGOYAクラウド VPS」。月額550円のハイコスパプランから12コアvCPUのハイスペックプランまであり、拡張性も高いことからライトユースから本格利用まで幅広く対応できます。
国内人気レンタルサーバー事業者エックスサーバーが手がけるVPSサービス「XServer VPS」。後発サービスならではの、豊富な機能とハイスペックなサーバーが魅力です。