レンタルサーバーで複数サイト・複数ドメインを管理する際の注意点
公開日: 2022.5.9
サイトやブログをたくさん運営している場合、一つのレンタルサーバーに収容することでコストカットができます。今回は、レンタルサーバーで複数サイト・複数ドメインを管理する際の注意点をまとめました。
レンタルサーバーの契約前にチェックしたいポイント
複数サイト・複数ドメインを運営する予定であれば、まず第一にレンタルサーバーを選ぶ際に注意があります。
中でもチェックしたいのが、
- 登録可能ドメイン数
- 作成可能DB数
の二つ。
登録可能ドメイン数は、その名の通り、そのレンタルサーバーのプランで登録可能なドメインの数です。レンタルサーバーでは、月額1,000円程度のプランからドメイン数無制限になりますが、格安なプランだと登録ドメインが10個以下のこともあり、複数ドメインを登録できないことがあります。
次に大事なのが作成可能DB数。
WordPressなどでサイト・ブログを作る際はデータベースの作成が必須です。WordPressは一つのデータベースに複数のサイトデータを収容することも可能ですが、リスク面を考えたらデータベースは別にするのがベスト。
レンタルサーバーでは、作成可能データベース数は3つくらいまで多いですが、上位プランでは無制限のレンタルサーバーもあります。
今後、ブログやサイトをどんどん作っていく予定なら、データベース作成可能数が無制限のレンタルサーバーを選びましょう。
レンタルサーバーで複数サイト・複数ドメインを管理する時の注意点
データは共用しないようにしよう
複数サイトを運営していると、同じデータや同じプログラムを使うことが多くなります。そうした場合は、手間を減らすためにもデータを共用したくなりますが、共用すると不具合が起こった際に全てのサイト・ドメインに影響が出てしまうため、リスクも大きくなります。
Webサイトを構築する程度のデータは、レンタルサーバーの容量的には微々たるものですので、別々に管理してリスクを分散させましょう。
また、WordPressでやりがちなのが「データベースの共用」。
WordPressではテーブル・プレフィックスを使うことで、1つのMySQLデータベースで複数のWordPressブログを運営できます。データベースの作成数に上限があるレンタルサーバーが多いためこの機能を使いたくなりますが、この方法を使うということは「データベースのデータが壊れたら、全てのサイトが死亡する」という意味でもあります。
WordPressのトラブルの原因の半分はデータベースに関連するものですから、データベースを複雑にしない方が安心です。
主要サイトは別サーバーにしてリスク分散しよう
一つのレンタルサーバーに複数サイト・ドメインを収容する最大のリスクは、「高負荷でレンタルサーバーがダウンする」「レンタルサーバーのデータを喪失した」などのトラブルが起こった時に、影響範囲が全てのサイトになってしまう点です。
例えば、Aという月間100万PVのサイトと、Bという月間5,000PVのサイトの二つを運営していたとして、サイトBに対してクローラーアクセスやスパム攻撃などで1時間に100万PVのアクセスが来てサーバーがダウンしたとします。
別々のサーバーで管理していればサイトAには影響がないので、通常通りPVを得る(収益を得る)ことができますが、同じサーバーで管理している場合は、サイトBだけでなくサイトAまでダウンしてしまいます。つまり、稼げないサイトへの負荷のせいで稼げるサイトの収益にも影響が出てしまうのです。
こうした自体を引き起こさないためにも、収益がある程度確立しているサイト・ドメインについては、ある程度のコストを許容して別のサーバーに収容した方がリスク回避になります。
データのバックアップに注意しよう
運営するサイトが1つであっても複数であっても、バックアップが大事です。しかし、複数サイトを運営する際は、「どのデータがどのサイトのものか?」というのがしっかりとわかる形でバックアップをしましょう。
特にWordPressサイトを複数運営していると、どれも同じようなデータになるのでデータを間違えがちです。ディレクトリをドメイン名にするなど、ちょとした工夫で管理が楽になります。
同じIPアドレスで運営してもSEO的に問題なし
SEOに詳しい方は、「違うIPのサイトからの外部リンクの方が評価が高い」という噂を聞いたことがあるかもしれませんが、これはここ数年ではほぼ効果がないと言われるSEO手法です。Googleはリンク評価をする際にIPアドレスを参考値にしていないそうです。
そもそもレンタルサーバーは複数の他人同士が利用するものですので、「同じIPアドレスのサイト同士がリンクされる」というのは別に不自然ではありません。レンタルサーバーでなくても、はてなブログやアメブロなどもIPアドレスが同じでもユーザーは違います。
また、クラウドなどを使っていると、IPアドレスは変わることが多いので、IPアドレスを評価しても意味がないのでしょう。
つまり、IPアドレスが同じになる同一レンタルサーバーに複数のサイトやブログを運営してもSEO的に問題ありません。IPアドレスのSEO対策をするくらいなら、良質な記事を1本でも書いた方がSEOに効果があります。
価格は記載がある場合を除き、すべて税込みです。
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