レンタルサーバーでアクセス制限をする方法
公開日: 2022.4.21
レンタルサーバーを運用していると「特定のユーザーだけアクセスしてほしい/してほしくない」など、アクセス制限をしたいケースがあります。今回は、認証システムがなくても簡単に設定できるアクセス制限をご紹介。
レンタルサーバーでのアクセス制限の種類
レンタルサーバーでアクセス制限を行う場合は、
- Basic・Digest認証
- IPアドレス制限
の2つがあります。
Basic・Digest認証については、レンタルサーバーでもどちらかは必ず搭載されていると思います。IPアドレス制限については、.htaccessが使えるレンタルサーバーであれば使うことが出来ます。
実際にレンタルサーバーにアクセス制限をかけてみよう
Basic・Digest認証を使ったアクセス制限
Basic・Digest認証はWebサーバーアプリケーションである「Apache」の機能です。ブラウザでWebページを開くと、ログインの認証ポップアップが出てくるタイプです。
IDとパスワードで認証するので、認証すると「そのディレクトリの全てのページが表示可能」な状態になります。
レンタルサーバーによっては管理画面で設定が可能なこともありますが、サーバーに.htaccessファイルを設置することでも設定が可能です。
.htaccessはディレクトリごとに設定ができるので、特定のディレクトリだけBasic・Digest認証をかけることも可能です。
AuthUserFile "/home/hogehoge/.htpasswd"
AuthName "Please enter your ID and Password."
AuthType BASIC
require valid-user
許可するユーザーとパスワードは、.htpasswdに記述します。書き方は「ユーザー:パスワード」 です。
hoge:fuga
上記の場合は、
- ユーザー:hoge
- パスワード:fuga
です。
IPアドレスでアクセス制限
こちらもApacheの機能を使った制限方法です。一部のレンタルサーバーでは管理画面から設定が可能ですが、.htaccessファイルを使った方が全てのレンタルサーバーで使えるので、覚えてしまいましょう。
order allow,deny
allow from all
deny from 192.168.1.1
書き方としては、
- order: 条件マッチの順番(この場合は、許可を先にして、その中から拒否で絞り込む)
- allow: アクセス許可をする対象
- deny: アクセス拒否をする対象
という形です。
上の例でいうと、
- 許可を優先して
- 全てのアクセスを許可しつつ
- 192.168.1.1からのアクセスだけは拒否する
ということになります。IPアドレスで完全に弾くやり方なので強力です。
ただ、IPアドレスで制限する方法のデメリットとしては、ユーザーのISPによってIPアドレスが変わるところ。企業などで固定IPを使っている場合は良いですが、IPアドレスが固定でない場合はアクセス制限として役に立たないので注意しましょう。
また、IPアドレスでのアクセス制限はかなり強力なので、設定を間違えると「アクセスできないユーザーが大量発生」「Googleボットがアクセスできない」などの不具合も多いので注意が必要です。
ややプログラム的な使い方になるので最初は抵抗があるかもしれませんが、テストディレクトリを作成して色々試してみれば、使い方は意外と簡単だとわかるかと思います。
自分のニーズにあったアクセス制限方法を探してみてください。
価格は記載がある場合を除き、すべて税込みです。
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