無料枠も登場したCloudflare Workers KVまとめ
公開日: 2020.11.26
無料枠も登場したCloudflare Workers KVについて、無料枠の詳細や使い道、実際に使う際の設定方法などをまとめました。
Cloudflare Workers KVとは?
Cloudflareのサーバーレスサービス「Cloudflare Workers」で使えるキー・バリュー型のデータストアです。いわゆるNoSQLデータベースです。
他のNoSQLデータベースと違うところは、Cloudflare Workersと一緒に使うことで、Cloudflareの世界中にある200以上のエッジサーバーでデータを返すことが出来るため、他のデータベースサービスも高速レスポンスを実現できるところでしょう。
Cloudflare Workers KVの無料枠
Cloudflare Workers KVには無料枠があります。
項目 | 無料枠(1日) | 無料枠(30日) |
---|---|---|
読み込み | 100,000 | 3,000,000 |
書き込み | 1,000 | 30,000 |
削除 | 1,000 | 30,000 |
リスト | 1,000 | 30,000 |
ストレージ | 1 GB | 1 GB |
一日単位で見ると書き込みと削除が1,000回なので大規模サービスでは厳しいですが、中小規模サービスであれば十分です。
読み込みに関しては、日次で10万回、月間で約300万回ですから十分な無料枠が提供されています。
Cloudflare Workers KVの無料枠の使い道
読み込みの枠が多いので、共通の固定データベースなどを置いておくのに使いやすいでしょう。例えば、都道府県一覧や、郵便番号一覧などのデータの変更があまり入らないデータを置いておいて、Cloudflare Workersで稼働させるAPIから高速配信するなどです。
また、バリューの最大枠が25MBまで拡張されたので、ユーザーのローカルに保存しておいたJSONデータなどを丸っと定時でバックアップするサーバーレスAPIとして使うのも使い勝手が良さそうです。
データを丸っとコピーするだけであれば、書き込み回数は1回で済むため中小規模であれば十分な機能ではないでしょうか。
Cloudflare Workers KVの使い方
Cloudflare Workers KVのデータは、wranglerをインストールして、コマンドラインからバケットを作成し、Workerで呼び出して利用します。
wrangler kv:namespace create "バケット名"
バケットは、Cloudflareの管理画面からも作成可能ですし、管理画面ではエントリーを追加することも出来ます。
バケットを作成したら、Workerの設定ファイルであるwrangler.tomlにkv_namespacesを追加すればOKです。
// wrangler.toml
kv_namespaces = [
{binding = “BUCKET", id = <insert-id-here>}
]
Workerの中では、バケット名で呼び出しが出来るようです。
let txt = await BUCKET.get("my-file")
簡単ですね。
Cloudflare Workers KVについて見てきました。
無料枠があって高速動作が可能となるとかなり魅力的ですね。Cloudflare Workerと組み合わせることで、ユーザー向けのAPIを作ったりと色々と使い道がありそうなので、ぜひ試してみてください。
価格は記載がある場合を除き、すべて税込みです。
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