CloudFlare Pagesのビルド環境の違い
公開日: 2024.5.9
CloudFlare Pagesのビルド環境の違いを解説。V2とV1で変わったところ、使う上での注意点などをまとめています。
CloudFlare Pagesには二つのビルド環境がある
2024年5月現在、CloudFlare Pagesには、
- Pagesリリース当初から使用されているV1環境
- 2023年5月にリリースされたV2環境1
の二つのビルド環境があります。
どちらも一般的なアプリケーションのビルドに対応していますが、新しいV2の方がOSやプログラミング言語やツールのバージョンが新しいバージョンを採用しています。
プログラミング言語やツールについては、V1でもV2でもバージョン指定をすることができます。
ビルド環境の違い
具体的に何が違うのかを公式ドキュメント2を参考に見ていきましょう。
項目 | V2システム | V1システム |
---|---|---|
OS | Ubuntu 22.04.2 | Ubuntu 20.04.5 |
Go | 1.21.0 | 1.14.4 |
Node.js | 18.17.1 | 12.18.0 |
Python | 3.11.5 | 2.7 |
Ruby | 3.2.2 | 2.7.1 |
大きく違うのがOSでしょう。
CloudFlare PagesのビルドシステムはUbuntuを採用していますが、V2では22.04系にアップグレードされています。
20.04も22.04もLTS版なのでサポート期間は長いですが、LTSの5年サポートを考えると、V1はそろそろサポート期限が近づいています。
また、一部ソフトウェアは、20.04系のサポートを打ち切ることも考えられるため、複雑な依存関係があるフレームワークを使う場合は、早めにV2に移行した方が良いでしょう。
プログラミング言語も、メージャーバージョンにアップグレードされています。特に、Pythonは2系と3系は大型アップデートなので、デフォルトで3系が使えるのは大きいでしょう。
表には記載していませんが、npm、yarn、Bundler、pipなど各種言語のパッケージ管理ツールもアップグレードされています。
V1環境と同様に、プログラミング言語はバージョン指定ファイルで、パッケージ管理ツールは環境変数でバージョンを指定できるため、V2にアップグレードをしたとしても、旧バージョンを使うことも可能です。
Footnotes
価格は記載がある場合を除き、すべて税込みです。
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