Vue.jsアプリ・サイトのホスティングサーバーの選び方
公開日: 2021.1.25
Vue.jsのホスティングサーバーを選ぶ際に気をつけたいチェックポイントをまとめました。同じ静的サイトでもHTMLベースのサイトとは違った注意ポイントがあります。
ホスティングサーバーを選ぶ際のポイント
ビルドサービスがあるか?
Vue.jsは、Webアプリを構築した後に必ずビルドをする必要があります。ですので、ホスティングサーバーにビルド機能があると非常に便利です。
ビルド機能がなくてもローカルでビルドして出力結果をアップロードする運用も可能ですが、プログラムを書くことに専念して、ビルド・リリースはお任せした方が作業効率が高くなります。
レポジトリサービスに対応しているか?
Vue.jsなどを利用している場合は、gitでソースコードを管理するのがポピュラーで、最新のコードはgitのリモートサーバーにあることがほとんどです。
ですので、レポジトリサービスにpushしたら、push検知して全自動でビルド・デプロイをしてくれるサービスを使うと、リリース作業が「レポジトリにpushするだけ(もしくはmergeするだけ)」になるので非常にスムーズになります。
また、Github、Gitlabといったレポジトリへのpushに反応してビルド・デプロイする形式にしておけば、ホスティングサーバーの乗り換え時にもDNSで向き先を変えるだけで済むので非常に楽です。
転送・反応速度は十分に速いか?
Vue.jsアプリ・サイトのホスティング先を探すときに意外と重要なのが、ホスティングサーバーの反応・転送速度です。
Vue.jsアプリ・サイトは、そもそもJavascriptのファイル容量が大きくなってしまうので、転送・反応速度が遅い、ユーザーがVue.jsアプリ・サイトを読み込む前に離脱してしまいます。また、物理的なサーバーとの距離が遠いと、反応速度が遅くなります。
Vue.jsアプリ・サイトのサイズを小さくするのは当然として、100msでも早くアプリ・サイトをロードしてもらうためにも、ホスティングサーバーの転送速度や反応速度にはこだわりましょう。
十分な転送量枠があるか?
静的サイトをホスティングするサービスの場合、転送量に課金をするフリーミアムモデルが主流になっています。
HTMLベースのブログであれば、そこまで転送量を気にする必要はありませんが、一回のダウンロードが1MBクラスになるVue.jsアプリ・サイトの場合は、ユーザー数が大きいほど転送量が増えていきます。
静的サイトホスティングサービスの場合、追加の転送量はコスパがあまり高くないので、Vue.jsアプリ・サイトを公開するのであれば、転送量単価についても事前に調べておきましょう。
独自ドメインでSSLが使えるか
意外と落とし穴なのがSSLです。
サービスによっては、独自ドメインは使えてもSSLは有料だったり、SSLを使うには別課金のロードバランサーが必要だったりするので、独自ドメインでSSLが使えるかは確実にチェックしましょう。
Vue.jsアプリ・サイトのおすすめホスティングサーバー
Vercel
Vercelは、転送量・ビルド時間が無制限の静的サイトホスティングサービスです。
ビルドやサーバーレスファンクションの実行については、厳密には、1時間や1日単位での制限はありますが、転送量については気にしないで利用できます。Github、Gitlabとの連携もバッチリです。また、サーバーサイドでのルーティング機能などVue.jsアプリ・サイトに欲しい細かい機能も充実しています。
転送量の制限がなかったり、サーバーレスファンクションが使えたりと、小規模サイトから大規模なサイトまで幅広く使えます。
Gitlab Pages
リモートレポジトリサービスのGitlab Pagesは、CI/CD、ホスティングサービスが充実しています。CD/CDにDockerが使える上に、レポジトリにDockerレジストリ機能があるので独自のDockerイメージでビルドが可能です。ここは、地味に便利ポイントです。
Vercelに比べて、無料でのビルド時間の制限があったり、サーバーサイドでのリダイレクト設定ができなかったりと、ホスティングサーバーとしての機能面では劣りますが、使い勝手は抜群です。
ただし、サーバーのレスポンススピードはあまり速くないのでCDNの利用が必須です。
Vue.jsアプリ・サイトのホスティングサーバーの選び方を見てきました。
普通のHTMLベースの静的サイトと似ていますが、ビルドがあったりコンテンツの容量が大きかったりと、ホスティングサーバーを選ぶ際に気をつけたいポイントもあるので、参考にしてみてください。
価格は記載がある場合を除き、すべて税込みです。
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