共有レンタルサーバーで静的サイトジェネレータを使う方法
公開日: 2020.12.14
中小規模サイトやブログなどで注目を集めている「静的サイトジェネレータ」を共有レンタルサーバーで使う方法をまとめました。
主に3つの方法がある
PHP製の静的サイトジェネレータを使う
静的サイトジェネレータというと、Node.jsのGatsby.js、Hexo、Ga言語のHUGOあたりが有名ですが、どれも共有レンタルサーバーでは言語が対応していません。
しかし、実はPHPで動く静的サイトジェネレータもいくつかあります。
これらを使えば、共有レンタルサーバーでも静的サイトジェネレータを使うことが可能です。ただし、サイトのビルドはコマンドラインから実行するので、SSHが利用可能な共有レンタルサーバーを契約するか、PHPのexecコマンドが許可されている共有レンタルサーバーでブラウザから実行する形になります。
この場合、記事ファイルをレンタルサーバー上で管理すると、毎回FTPが発生して面倒ですし、ローカル管理だと差分が発生するリスクがあります。どこで記事を作成してどう管理するのかが難しいところです。
また、実行ファイルや記事ファイルにブラウザからアクセスできるという意味では、セキュリティ面では不安が残ります。
CI/CDでビルドしてFTPする
Circile CIやGitlab CI/CDなどのCI/CDサービスでビルドをして、生成結果を共有レンタルサーバーにFTPでアップロードするやり方です。
CI/CDからlftpでレンタルサーバーに出力ファイルを同期する
CI/CDからlftpでレンタルサーバーに出力ファイルを同期する方法をまとめました。この方法を使えば、レンタルサーバーをサーバーレスのような感覚で使うことが出来るようになります。
Gitレポジトリにプッシュしたら、公開まで全てワンストップで行ってくれるので、Netlifyなどのビルド&デプロイサービスにかなり近い感じで利用できるのが最大のメリットです。
一方、FTPはファイル更新方法としてはスピードが遅いので、サイトの更新スピードが遅くなり、一時的に表示されないファイルが発生してしまうのがデメリットです
またCI/CDサーバーが海外にある場合、共有レンタルサーバーによっては海外からのFTPアクセスをブロックすることがあり、その場合はこの方法は利用できない点は注意が必要です。
ローカルでビルドしてFTPする
ローカルでの生成結果をFTPするだけなので、かなりアナログなやり方ですが、一番確実に、かつ好きな静的サイトジェネレータを使えるのこの方法です。共有レンタルサーバーの種類も選びません。
デメリットとしては、毎回アップロードする手間でしょうか。ただし、サイトの更新頻度が高くない場合は、この方法でも十分です。
どの方法が良いのか?比較してみよう
ピックアップした3つの方法でどれが一番良いのかを比較してみましょう。
方法 | 記事管理 | 更新スピード | セキュリティ | 手間 |
---|---|---|---|---|
PHP製の静的サイトジェネレータ | △ | ○ | △ | ○ |
CI/CDでビルドしてFTP | ○ | △ | ○ | ○ |
ローカルでビルドしてFTP | ○ | △ | ○ | x |
どれも一長一短といった形でしょうか。PHP製の静的サイトジェネレータを共有レンタルサーバー上で実行する場合はセキュリティが不安ですし、CI/CDやローカルでビルドをする場合は更新スピードが落ちます。
どの方法が最適化はそれぞれの利用環境によって異なると思うので、それぞれの方法を試してみて、最適なものを選んでみてください。
価格は記載がある場合を除き、すべて税込みです。
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