MySQLが使えないレンタルサーバーでWordPressを使う裏技
公開日: 2019.3.23
共有レンタルサーバーの最安値プランや無料サーバーではデータベース・MySQLが使えないケースが多くあります。そんなMySQLの使えない格安サーバーでWordPressサイトを構築する裏技をまとめました。
WordPressで使えるベータベースを確認する
まずは、WordPressで使えるベータベースの種類を見ていきましょう。
- MySQL (デフォルト)
- PostgreSQL
- SQLite
MySQLがデフォルトのデータベースになっていますが、実はMySQL以外のデータベースをWordPressのベータベースとして使えます。
PostgreSQL
PostgreSQLは、MySQLと同じリレーショナル・データベースです。
PostgreSQL(ぽすとぐれすきゅーえる: 発音例)はオープンソースのオブジェクト関係データベース管理システム (ORDBMS) である。その名称は Ingres の後継を意味する「 Post-Ingres」に由来している。「Postgres」や「ポスグレ」と呼ばれることも多い。
MySQLに比べてシェアは多くありませんが、レンタルサーバーにMySQLと共に提供されているケースもあります。しかし、MySQLがない共有レンタルサーバーでPostgreSQLはインストールされているというサーバーはほとんどありません。
SQLite
SQLiteは、組み込み型のデータベースです。データベース・サーバではなく「データベース・ライブラリ」なので、PHPがインストールされているサーバーではSQLiteが利用できること多いです。
つまり、「PHPが使えれば、SQLiteも使える可能性が高い」ということです。
サーバーにPDO SQLiteドライバが組み込まれているか確認する
PHPがインストールされていればSQLiteが使えるケースがほとんどですが、たまにSQLiteドライバがインストールされてなかったり、機能が制限されている場合があるので、まずは利用するレンタルサーバーでSQLiteが動くかを確認します。
PHPのライブラリ情報はphpinfo()関数で表示できるので、phpinfoを表示させるだけのページ「info.php」を作成して、使いたいサーバーにアップロードします。
<?php
echo phpinfo();
?>
アップロードができたら、ブラウザから「アップロードしたドメイン/info.php」にアクセスします。下記のような画面が出てくれば成功です。
あとは、ブラウザのページ内検索(ctrl + F or cmd + F)で「sqlite」と検索して下記のようなブロックが出てくればSQLiteが使えるサーバーということになります。
サーバーによってはセキュリティ対策でphpinfo()関数を無効化しているケースもあるので、その場合はレンタルサーバー会社に問い合わせをしてSQLiteに対応しているか確認しましょう。
WordPressをSQLiteと一緒に使う方法
サーバーでSQLiteが使えることがわかったら、WordPressのデータベースをSQLiteにするため、プラグインをインストールして、設定をします。作業はすべてローカル環境(自分のパソコン)で行うのがオススメです。
WordPress本体をダウンロードする
WordPress公式サイトから本体ファイルをダウンロードします。
ダウンロードが終わったら、zipファイルを解凍します。
フォルダの中身は以下のようになっているはずです。
└── wordpress
├── index.php
├── license.txt
├── readme.html
├── wp-activate.php
├── wp-admin
├── wp-blog-header.php
├── wp-comments-post.php
├── wp-config-sample.php
├── wp-content
├── wp-cron.php
├── wp-links-opml.php
├── wp-load.php
├── wp-login.php
├── wp-mail.php
├── wp-settings.php
├── wp-signup.php
├── wp-trackback.php
└── xmlrpc.php
ベータベースをSQLiteにするプラグイン「SQLite Integration」を組み込む
WordPressをSQLiteで動かすためのプラグイン「SQLite Integration」をインストールします。
「SQLite Integration」をプラグインディレクトリにコピーする
まずは、プラグインをダウンロードして、プラグイン用のフォルダにコピーします。
ダウンロードは、上記のWordPress公式サイトの「ダウンロード」ボタンから行います。
ダウンロードが完了したら、解凍して先程解凍したWordPress本体のフォルダの「plugins」フォルダにコピーします。
コピーするのは、中身の「sqlite-integration」フォルダだけで、コピーするWordPress本体側の場所は下記です。
└── wordpress
├── wp-content
├── plugins <--ここ
db.phpを移動する
続いて、sqlite-integration フォルダ内の db.php ファイルを、wp-content/フォルダ内へコピーします。
└── wordpress
├── wp-content
├── plugins
├── sqlite-integration
├── db.php <--ここから
└── wordpress
├── wp-content
├── db.php <--ここに移動
├── plugins
├── sqlite-integration
これで「SQLite Integration」の組み込みができました。
wp-config.phpを用意
WordPress本体をインストールするために、wp-config.phpを用意します。
中身は下記の通りで、WordPressのsaltだけを記述します。saltは上記のリンクページで表示されるので、コピペします。
<?php
define('AUTH_KEY', 'put your unique phrase here');
define('SECURE_AUTH_KEY', 'put your unique phrase here');
define('LOGGED_IN_KEY', 'put your unique phrase here');
define('NONCE_KEY', 'put your unique phrase here');
define('AUTH_SALT', 'put your unique phrase here');
define('SECURE_AUTH_SALT', 'put your unique phrase here');
define('LOGGED_IN_SALT', 'put your unique phrase here');
define('NONCE_SALT', 'put your unique phrase here');
サーバーにアップロードしてサイトにアクセス
ここまで出来たら、レンタルサーバーにFTPでフォルダ一式をアップロードして、ブラウザからドメインのURLにアクセスすれば、通常のWordPressのインストール画面になるはずです。
MySQLが使えないレンタルサーバーでWordPressを使う裏技を見てきました。
SQLiteは組み込み型データベースなので速度に難点がありますが、WP SUPER CACHEなどと組み合わせれば、十分現実的なスピードのサイトにできます。
おまけ:WordPress + SQLite構成でサイトが運営できるレンタルサーバー
WordPress + SQLiteで格安WordPressサイトを運営できる共有レンタルサーバーをまとめましたので、こちらの記事もどうぞ。
価格は記載がある場合を除き、すべて税込みです。
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